素人が始めたiOSゲーム開発で得た重要なこと
本章では、ゲーム開発を終えて技術とは違うベクトルで重要なことについて、書き下ろしました。
はじめに
開発期間2週間、メンバ5人でSTGゲームを作り上げ、
結果として、多くのことを学び、得た知識をカンファレンスで共有できるといった成果を残すことに。japan.unity3d.com
ゲーム開発の動機
最初の動機は、自分がプレイして、自分が楽しめるゲームを作ること!!
私自身、ゲーム開発の経験はなかったのですが、
ある時、運良くゲーム開発に強く賛同するメンバが集まり、開発の一歩が歩き踏み出されました。
ゲーム開発の流れ
コンセプト決め
まず、ゲームのコンセプトを決めることに。
重要なのは、どのようなゲームとするかです。そこで以下の切り口を決めました
- 短期決戦でiOSのアプリとしてリリースすること
- 自分が満足できるゲームとすること
- 最善を尽くすこと
- 世界で初めての何かを作ること
ゲームを作りきること
ゲーム開発を終えた際に、気づいたこととして、「ゲームを作ること」と「ゲームを作りきること」には大きな隔たりを感じました。
WindowsアプリケーションやWebサービス以上に、全体のバランスを考える必要があり、最初の設計を間違えると大きな歪が生まれます。
歪は、大きくなると、ひび割れが生じ、ゲーム開発が続けられなくなります。そのため、一度ゲーム開発を経験しどこがウィークポイントとなり得るかを研究することは、遠回りな作業に見えて実は価値があります。
でこぼこなゲームでもいいので、是非一つの作品を作り切ることを意識してください。
自分が満足するもの
自分が満足できないゲームは、作っていても楽しくありません。それは他の人がどんなに面白く思えたとしても、自分が面白く無いと感じた瞬間から、新しい発想が浮かびません。
そこで、ゲームには登場しないかもしれないが、登場させる前提での世界観づくりを強く意識しました。
世界観は、その後の開発でのモチベーション維持にも役立ち、すべてを盛り込むことができなかった今でも必要な作業であったと認識しています。
一つの軸となる世界観は、新しい発想を次々と生む源泉となり、結果として想定していなかった素晴らしい作品となりました。
最善の先に
最善をつくすことは、ゲームへの愛情や次への高い目標を育みます。
最善を尽くさなかった場合、後悔の念が後からどんどんと押し寄せ、次のステップでも同じ思いでいい作品を作ることができません。
自分ができない範囲を超えた開発を意識することで、誰もが解決できていない問題についても最適解を発見でき、それがカンファレンスへの道と繋がりました。
知識を共有する所作は、新しい知を呼びこむ絶好の機会を作ります。
初めての価値
世に出ている優れたゲームに勝つことは、全く知識や経験もない自分たちでは到底叶いません。
そこで新しい機能を追加することで世界で初めてという価値を付加することに。これは一個人では難しい人や企業と繋がり、新しい価値観を呼びこむ結果となりました。
小さなことの改善の連続は、視野の広がりを生み、新しい挑戦の土壌づくりとなります。