AWSでWebサイト・アプリを構築する vol.1
本章では、AWS(Amazon Web Services)でWebサイト・アプリを構築するために、AWS Elastic Beanstalkの作成手順を共有します。
Elastic Beanstalkとは
公式サイトの説明を引用します。
AWS Elastic Beanstalk は、Java、.NET、PHP、Node.js、Python、Ruby、Go および Docker を使用して開発されたウェブアプリケーションやサービスを、Apache、Nginx、Passenger、IIS など使い慣れたサーバーでデプロイおよびスケーリングするための、使いやすいサービスです。aws.amazon.com
Elastic Beanstalkは、Webサービスを公開し提供できます。そして大きな強みとして、Webサービスへのアクセス数に応じて、ロードバランシングを含む自動でスケールする仕組みが予め用意されていることです。さらにこの機能は、無料で利用でき、インフラの知識がなくとも高可用性なシステムを構築できます。*1
そこで本章では、サイトからのElastic Beanstalkの設定方法について共有します。
構成想定図
今回、Elastic Beanstalkを使った構成について、以下に図示します。
VPCの設定
Elastic Beanstalkを利用してWebサービスを公開するためには、まず、VPCを構築する必要があります。VPC(Amazon Virtual Private Cloud)とは、AWS内での仮想的なネットワーク設定を指します。
構築の流れ
それではVPCを構築していきます。
- ネットワーキングの「VPC」を選択
- VPCを選択
まずVPCを作成します。
次にサブネットを作成します。ここでは、4種類のサブネットを作成します。左のメニュー一覧から「サブネット」を選択して下さい。
- 「サブネットの作成」を選択
- 「ネームタグ」に一意となるサブネットの名前を入力
- 「VPC」に上述で作成したVPCを選択
- 「アベイラビリティゾーン」を指定
- 2種類は「~~1a」を選択
- 残りの2種類は「~~1c」を選択
- 「CIDRブロック」にアベイラビリティゾーン内で指定するIPの範囲を指定
- 10.0.1.0/24
- 10.0.2.0/24
- 10.0.3.0/24
- 10.0.4.0/24
- 「作成」を選択
以下は、サブネット設定完成図です。
そして、インターネットゲートウェイを設定し、外からWebサービスにアクセスできるように調整します。左のメニュー一覧から「インターネットゲートウェイ」を選択して下さい。
- 「インターネットゲートウェイ」を選択
- 「ネームタグ」に一意となる名前を入力
- 「作成」を選択
各リソース間のネットワークを構築するために、ルートテーブルを作成しサブネットを関連付けします。左のメニュー一覧から「ルートテーブル」を選択して下さい。
- 上述で作成したルートテーブルを選択
- 「サブネットの関連付け」を選択
- 「編集」を選択
- すべてのチェックボックスにチェックを付与
- 「保存」を選択
- 「ルート」を選択
- 「編集」を選択
- 「別ルートの追加」を選択
- 「送信先」に「0.0.0.0/0」を入力
- 「ターゲット」に上述で作成したインターネットゲートウェイを選択
- 「保存」を選択
- ルートテーブルが編集されたことを確認
筆休め
本章では、AWSでWebサービスを稼働させるために必要なネットワークの設定を行いました。次章以降では、Beanstalkを作成し、Webサーバの構築を行っていきます。
以上、「AWSでWebサイト・アプリを構築する vol.1」でした。
*1:Elastic Beanstalkは無料ですが、サーバー・ストレージ・ネットワークの利用費用はかかります